自宅で受ける治療

dental material

歯科医が自宅にやってくる訪問診療とは

訪問歯科診療の対象となる患者さんは、要介護度などで決まっているわけではありません。身体的な問題や認知症などで通院が困難、と歯科医師が判断した場合に行われます。患者さんは自宅で、治療、口腔のケア、口腔リハビリテーションなど、通院による外来診療とほぼ同じ内容が受けられます。訪問先が自宅ばかりとは限りません。老人ホームなどの施設も可能で、患者さんが寝泊まりしている生活の場に、歯科医院から半径16km以内の訪問診療であれば、健康保険の適用にもなります。訪問歯科診療が必要な潜在的な患者数については、年々増加傾向にあるのに対して、診療を行う歯科医師は不足しています。歯科医院の数は全体としては過剰でも、訪問歯科診療に限っていえば、不足しているのが現状です。

歯を残す・予防意識の大切さを

高齢者にとっての大きな楽しみとは、「食べること・話すこと」です。寝たきりになったとしても、食事と会話は必要で、どちらも口腔機能がしっかりしていないと、食べ物をうまく噛めず、発音も不明瞭になってしまいます。また、前歯をたった1本失っただけで、堂々と人前で笑ったり、会話したりするのが恥ずかしくなり、そうなれば、人づき合いにも支障が出てきます。それほど歯の有無は、高齢者の生活の質に大きく影響します。そのため、歯を上手にメンテナンスしていくことは、アンチエイジングには欠かせないものであり、上手に年を重ねることにつながります。80歳までに20本以上の歯を残そうという8020運動が広く普及して、大きな効果を上げてきました。ただ残念ながら、歯が残っても健康な歯とは限りません。今後はもっと予防意識を高め、健全な歯を残していくことが重要です。